チャンピオンに会えた

川徳「岩手うまいもの市」で
「うふうふっ」だった理由は、まだある。
5日目の午後、お昼休憩を頂いた妻は
売り場に戻るところだった。
残すところあと1日半、設定した販売目標は
クリアー出来そう。
社員食堂のラーメンは安くて美味しい。
自然と呑気になる、そんな昼下がりだった。
川徳社員さんとすれ違い
何気なく「ど〜も〜」とお愛想を振る妻。
そこで社員さんが
「今、あの人来てたよ。」
と気になる言葉を発した。
「・・・・・・。あの人??」
「って誰ですか??」
「えっと、あの〜チャンピオンの佐藤だよ。
 ボクシング世界チャンピオンの。まだいるかもしれないよ〜。」
「〜かもしれないよ〜。」の「も」あたりで
妻は今年1番いいダッシュをきっていた。
「チャンピオン!!世界!?」
胸が躍る。とにかく見てみたいではないか!!!
売り場に駆けつけると、会場内が妙にサワサワしている。
「ちゃ、ちゃ、ちゃんぴおん、どこですか!?」
妻の異常な気迫に気圧されつつも
皆が指差した、その先には
金髪の男の人が、手持ち無沙汰な雰囲気で座っていた。
佐藤洋太だ・・・!!」
これは、なんというラッキーだろうか。
世界を征した男が、たまたまいるではないか。
パニックになりつつも
マッキーと我が家の牛の写真パネルを持って走る。
「さ、さ、サイン・・・!サイン!!!」
と独り言のように呟きながら佐藤選手に近づいた。
すると、佐藤選手は
それを受け取るとサラサラっとサインをしてくれた。
佐藤選手のシンボルともいえる
「みちのく魂」の字も鮮やかである!
そして、さらには
「これがチャンピオンベルトと試合の時に着ていたものだよ。」
と見せて下さったのだ。
佐藤選手は岩手県知事と会談した後に
この川徳会場にお立ち寄りになったそうで、
まったくもって運よく、ベルトまで拝ませてもらった。
まるでバスタオルか何かのように持ってしまったが
栄光のボクサーパンツまで見せてもらった。
他人のパンツを見て狂喜乱舞したのは初めてである。
しきりと「これが、あの時のおズボンですか!?」と
連呼してしまった。
おズボン、しか思いつかない程、はしゃいだ。
最後に写真を撮ってもらって、
無理矢理「これ、うちのヨーグルトとチーズですゥ!」と
押し付けたところ、
佐藤選手は「ありがとうございます。」
と受け取って下さった。
世界チャンピオンになるって、どんな気分だろうか。
世界チャンピオンになるって、どんな努力が必要だろうか。
世界チャンピオンになるって、犠牲にしたものもあるのだろうな・・。
それにしても、世界チャンピオンのお顔の小さい事にもビックリだった。
写真を見ると、白くて的が広い妻の顔は
ヒットされやすかろうな・・と思う。
佐藤選手の大晦日の防衛戦は
遠く岩手の山奥から応援します。