スモークチーズがデビューした日

「METRO MIN.」というフリーペーパーがある。

関東圏の地下鉄の駅でもらえるというが

見事に面白い冊子で、タダなんて勿体ない!と思う。

なぜなら、内容(記事)の取材に、結構な時間と労力とお金がかかっている・・。

「日本チーズのこえに出会う旅」という人気コーナーがあり

実は12月号に、我が家が載っていた。

東北チーズ特集の回で、ひょんな事から

取材をして頂き、ちゃっかり載せてもらっていたのだ。

取材は多忙を極めたことだろう・・。

我家を含め、東北(とにかく広範囲)に点在する4軒のチーズ生産者さんを2日間で

まわり切るのだ。4名の方々が、牧場に実際にいらっしゃって、チーズ、牛をつぶさに取材して行かれたが

「限りある時間をものにしろ!」という気迫満々な4人だった。

さらに冊子配布後「共創料理」と題して、その時に記事になったチーズ達を、取材に同行してくれたシェフのお店で(実際に現場を見た上で)料理して、

生産者のお話を聞きつつ食す、という食事会まで開催される。

(応募形式で参加者を募るのだが、倍率が実に15倍!)

今回は東北を代表して、「共創料理の会 in ビストロ・コティディアン」に参加させて頂いたのだ。

毎度思う事だけど、東京と奥中山は別世界だ。

もはや海外と言っても過言ではない気がする・・。

都会の方々と生産者との間には、それ程の隔たりがあり、

その「距離」を美味しいお料理と共に、会話でもって縮める事が、この会の趣旨。

三谷家は夫婦で参加させて頂いたのだが・・

この趣旨をすっかり忘れて「ああ、幸せ・・」と舌鼓を打ちまくってしまった。

今回、我家の定番の

モッツアレラ(丸タイプ)」「ストリングチーズ(ひとくちサイズ)」

フロマージュブラン」「ヨーグルト」と

気まぐれに出没する「スモークチーズ」が使用された。

このスモークチーズは、ストリングチーズを干したものを冷燻にかけたもので

以前、バーベキューをした時に、思い立って燻製をしてみたら

ことのほか美味しかったので、殆ど自家用程度に気まぐれに作っているものだ。

自家用というか、ついつい手が伸びて、いつの間にか食べちゃってる感じで

世にお目見えする事は滅多にない。

そんなスモークチーズが、コティディアンのシェフの手によって

オムレツになって出てきた。

さも大事そうに卵の中にくるまれて、ほのかな燻製の香りを放つスモークチーズ

味わえたのは、なんとも嬉しいものだった。

奥中山でひっそり生まれ、ひっそり食べられていた

スモークチーズが、東京で食に強い興味を抱いてくれているお客様に

大事そうに召し上がってもらっている。

ささやかなデビューの瞬間だった。

ああ、よかったね、スモーク。

そんな親心が、じんわりと芽生えたのだった。

気まぐれのくせに・・。

 

在庫限りですが

金のスモークチーズ2本入をご希望の方は下記URLまで

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