かつおちゃめ

見ちゃった!
カツオさんの別の顔を
見ちゃった!
牛舎のお仕事のアルバイトをしてくれている
ご近所のカツオさんは、東北人らしいぶっきら棒なおじさんだ。
朝5時から
てくり、てくりと徒歩で出勤し、
挨拶もせずに黙々と作業を始める。
作業が終わったら7時半ごろ、
またてくり、てくりと徒歩で帰宅する。
朝一番の雪の上には
踵を少し摺って歩いて出来る
間延びした特徴ある足跡が二筋出来上がる。
カツオさんの往復した跡だ。
その足跡を見る度に
朴訥な表情で1人こまめに働いてくれるカツオさんに
感謝の念が込み上げてくるのだ。
こんなに朝早くから、文句も言わないで
やってくれているのだ、と。
今朝、たまたま二筋の足跡を辿っていたところ、
見ちゃったのである。
間延びした足跡が2〜3回足踏みしたように乱れ、
その先に
かわいいウサギさんの絵が・・・!!!
「あっ、ウサギさん!」
そして、
「あっ、ああっ!KATSUOSA〜N!?]
雪の上に突如として現れた雪兎。
カツオ作「雪兎」意外にも上手。
「KATSUOSA〜N?」
このウサギさんを見た瞬間なんだか妙に
ドキドキしてきたのだった。
あのカツオさんの意外にお茶目な一面を
発見した喜び?戸惑い?
私はカツオさんの事をあまり知らなかったのだという
自己嫌悪?
いずれにしても、この雪兎は
カツオさんの新たな一面を語ってくれている。
カツオさん、これからも末永く
よろしくお願いします。
あと、こっそり心の中で
かつおちゃめ」って呼んじゃった事も
いつか打ち解けて言える日が来るといいなと
思っています。