10年ものの葉わさび


遅ればせながらの春うらら。
奥中山にもやっとこ桜が咲き始め
牧場のいたる所で「山菜」が採れるようになりました。
フキノトウから始まる
春の山菜前線は、
こごみ、葉わさび、うるい、行者ニンニク・・・と
続々と登場してくるのだ。
この時季、釜石さんと子供達は
ビニール袋を片手に山に入り、
10分程すると、袋いっぱいの山菜を採って来てくれる。
今日は葉わさび。
葉わさびは
葉の部分にも辛味があり、葉をおひたしにしたり、薬味に使ったりするのだが、
今日の葉わさびは、根っ子ごとだった。
直径1cm程の根っ子は摩り下ろすと、まさに天然の山葵!
ピリッと背筋から鼻に突き抜ける辛味と清々しい香。
辛いのに、後味が甘い。
天然モノだけが持つ力強さと優しさがある。
「これだけの根っ子になるのに、10年はかかるっけよ。」
というから、貴重極まりない代物である。

釜石さんは普段から子供達に何度となく
「山菜は根っ子から採ったら駄目だっけよ。
 来年見れねくなんだっけよ。」
と優しく教えてくれている。
来年の為に、少しだけ残しておくと
また同じ場所で再会できるのだ。
釜石さんは、今回根っ子から葉わさびを採った。
でも、ちゃんとそこに
株分けした葉わさびを植えていた。
丁寧に、1つ1つ並ぶ葉わさびの株。
釜石さんは自然との共生の仕方を
子供達に伝授してくれる。
「釜石流エコポイント」やはり見逃せません。