牛舎改善

5年前、この牛舎を建てた時、
独自のアイディア満載で
「これは、いいぞ!」と思って作ってもらった。
大型機械が直接入って行けて、糞出しなどは
一気に始末出来るように大きな間口にしてもらった。
さらに、雨の多い奥中山は
湿気が酷いので、両側の壁は吹き抜けに出来るように
ロール式の垂幕で外界と仕切った。
梅雨時季にはこのロール式カーテンを
クルルルッと巻き上げれば、快適そよ風カモーン!という計画だった。
ところが、いざ(牛が)入居してみると
予定通りにいかない事ばっかりだったのだ。
糞出しは結局、手でやっているし・・
最大の問題点は、ここは「みちのく・奥中山」だったのだ。
冬が長いのに、大きな間口とか吹き抜けの壁とか
やっちゃったものだから、物凄く寒い室内になってしまったのだ。
外気温と全く変らない室温。
氷点下20度なら、室温も氷点下20度である。
「これは、いかん!」と壁に断熱材を敷き詰めたりなど
毎年、毎年、努力してきた。
でも寒くて敵わない。
色々試した挙句5年目にして、こんな事を思いついた。
「なぜ、人はマフラーをすると温かいのかな?」
「これだ〜!絶対これだ〜!マ、マフラ〜や〜〜〜!!」
牛の体温などが、どこから逃げてしまっているかというと
上からだろう(仮説)
そこで先月、早速屋根の隙間をベニヤ板で埋めてみた。
すると室温急上昇!
作業する人間も「これは、いい!」と
驚きの効果に笑顔。
さらには、牛達も和やかな顔つきになって
まろやかな雰囲気を醸し出している。
今まで寒すぎて、どんなに荒んでいた事か・・・と、気がついた。
申し訳ないことをした。
最近では、良い雰囲気の中
牛乳の生産量もちょっぴり増えつつある。
牛舎マフラー作戦、大成功であった。