いのっ値


東北六魂祭も無事に終わり、
やれやれと一息ついたところで
急性胃腸炎に見舞われた。
普段滅多に病気をしない妻である。
だからこそ、たまの病にすっかり怯えてしまったのだ。
「う〜ん、お腹痛いぃ。このまま死んでしまうかもしれないから
 せめて臓器移植バンクに登録しとこうかなあ・・・」
などと大袈裟に且つ真剣に闘病した。
何も食べれない日が2〜3日続いた。
そんなこんなしていると、鏡の中の自分がだんだん変わってくるのに
気がついた。
妙にやる気が無い状態。無気力な表情。
ニートみたい。(イメージ)
食べ物は当然活力の源なのだ。
さらに妻は気がついた。
「いのっ値だ・・!」
我が家は全員どこかパワフルな所があると、よく言ってもらえるのだが、
我が家は普段から「いのっ値指数」の高い食べ物を摂取しているからだ。
臼井さんが捕ったお魚やワカメ、敷地内に自生する山菜、
自家製乳製品等々。
きっと食物自体が保持している「生命力」が高いのだと思う。
目に見えないし、検出できないけれど、
その生命力は鮮度とか時間などに反比例して徐々に減っていって
しまうものなのだと思う。
食物の中の生命力を「食べる」事で自分のものにするのだとしたら
「いただきます」って、確かにと思う。
生命力の保持量をいのっ値と言っている。
そんな当たり前な事だけど、胃腸炎になって改めて気がついた妻は
早速、いのっ値指数の高い食物を・・・と思い、
家庭菜園を開設しました。
病気前は「草むしりが嫌だから」という理由で
拒み続けていましたが、家族総出での園芸作業は
なかなか楽しかった。
運よく実れば、秋には相当「高・いのっ値」なお野菜に
ありつけるだろうと、それもまた楽しみにしている。