津曲社長さん


5月12日
ケーキハウス・ツマガリ
津曲社長さん達が牧場にいらっしゃいました。
宮古市に用事があったので、ついでに足を伸ばして
お越しくださったのだ。
三谷家はみんな大喜びだ。
特に子供達のはしゃぎっぷりは
目も当てられなかった。
三谷母は、幾度となく、調子に乗る子供達を
ジロリと睨み付けて威嚇したが
変なスイッチが入ってしまった子供達の大暴走は止まる事を知らなかった・・。
ごごごごご・・・・・。
母の雲行きが怪しくなって行くのに
愚かにも全く気がつかない子供達。
寛大な津曲社長さんは
全くお構いなしという感じで牧場見学を楽しんで下さった。
牛を見て
「ここの牛は綺麗だ!いい仕事をしている証拠!
 素晴らしい!
 ここの牛は、とっても人懐っこいんだね〜。
 三谷家は牛は大人しいけど、
 子供たちの方が野生化しちゃってるな〜!はっはっは!
 子供はそうじゃなくっちゃな!」
と無礼な子供達を豪快に笑い飛ばして下さった。
子供達は、加速度的に調子に乗った・・・。
そこにいたのは、もはや2匹の小猿(野生)である。
ごごごごご・・・・!ががががが!!!!
母の空模様が最高潮に向かっている事に気づく由もない。
だけど、津曲社長さんが
「この牧場は買ったんだよね?
 いや〜、ここは宝物だね!素晴らしい眺めだね!」
とおっしゃって下さったのは、本当に嬉しかった。
その時ばかりは、母の空模様も少し和らいでいた。
その日はどんより曇って小雨が降り、気温はなんと7度という
寒さの中だったが、津曲社長さんの温かく強い言葉が
牧場を包み込んでくれた。
「また来るからね!」と皆さんがお帰りになり、
ニコやかに手を振った直後、ドラマはクライマックスに突入した。
「あんた達、ちょっと来なさい」という
不気味な静けさをもって母に呼ばれた子供達は
ドドーン!!ガラガラガラ!!!!!!
激しい落雷に会い、ぐうの音も出ないくらい
打ちのめされた。
「しくしくしく・・・」と
ぼろ雑巾のように横たわる子供達。
ツマガリさんのお菓子は、完璧だ。
「完璧」を身につけるのは、
恐らく並大抵の事ではないのだろう。
大人になったら、ツマガリさんに弟子入りさせて、
性根を鍛えなおしてもらおうか、と考えている。