震災から1ヶ月

今日は、ちょうど1ヶ月目である。
地球がほんのちょっと「くしゃみ」したとたん、
日常の機能がぶっ壊れた。
そして、皆で力を合わせて踏ん張った1ヶ月。
4月7日夜に、再び地球が「くしゃみ」
そしてまた、機能が停止した。
戻りつつあった「日常」が、ドジョウすくいみたいに、
手元からスルッと抜け落ちていくような
なんとも精神的に気持ち悪い感覚がありました・・・。
陸前高田市で「ワカメ漁師」を営んでいらっしゃる
臼井さんは、大好きな、大好きなご家族である。
震災後、長らく安否確認が出来ず
諦めかけたその時・・・
臼井さんから
「雅子さ〜ん、皆無事だったっけよぉ〜〜〜!!!」
と、お電話が来たのだった。
ご存知の通り、陸前高田市は壊滅的で
当然、停電しており、携帯電話の電波もストップしている。
「高い場所ならね、携帯の電波が掴めるんだっけ。
 まずは、無事よ〜〜〜」
そんな会話だけ、取り急ぎ交わして
お電話を切りました。
それから1ヶ月、未だに停電中の臼井さんとは
連絡をとる術も無かったのだが、
先日偶然にも盛岡でお会いしたのだった。
臼井さんが盛岡に来ていて、
妻も盛岡に行っていて・・・偶然!!!
お元気そうなお顔と涙、涙の再会でした。
「何かお手伝い出来る事は無いですか?」
という妻からの問いに、
「大丈夫だ。全国の皆様が救援物資など沢山送って
 くれてるから、困ってね〜んだっけ。
 ただね、私達の所は、もうな〜んにも・・・無いっけね。
 だから、盛岡さ来て、町が普通に動いているのを見ると
 安心してさ、拠り所があるような気がして嬉しいんだ。
 雅子さんにお願い。
 金のヨーグルトがまた食べれるようになったら・・・
 また食べたいから、このまま変わらないで作り続けて。
 私達が今何も出来ない分、雅子さんは相変わらず頑張っていて
 ほしいんだっけ。
 これが、本当のお願いだ。」
海が憎いと思う時があるそうだ。
でも、これは海が悪いんじゃなくて、
人間は生命の一部に過ぎないんだと、思い直すそうだ。
私に出来る事は、地道に「日常」を取り戻して行く事だ。
真面目に働く事だ。