春の味

牧草地の白が少しづつ欠けて来ました。
ポッカリ茶色の地肌が見えたかと思うと、
次の日には、そこが薄っすら黄緑色になる。
「春」が着地したみたいで面白い。
我が家の牛達は、今年も無事に出産を終えました。
産まれた瞬間、牛は必ず雄叫びをあげて、
大仕事をやり遂げた事を知らせてくれる。
「も〜!」というよりは「おおお〜〜〜!」に近い雄叫び。
そして、その母の牛乳は、その日から子牛の為のものになるのだ。
乳量は冬場(妊娠中)の1.5〜2.0倍に跳ね上がり
乳脂肪分など落ち、乳タンパクなどが高くなる。
子牛の為のミルク。
これが、三谷牧場「春の味」なのだ。
出産〜昼夜放牧が始まるまでの期間が「春の味」だから、
   (GW明けくらい)
わずかな期間の特別な牛乳のような気がする。
色合いや、風味は「冬の味」と比較すると
微妙に違う気がする・・・くらいかもしれないけれど、
母の愛情が凝縮されているのだから、
勝手ながら
「元気が出て来るぞおお〜〜〜!」
と言って飲んでいる、妻でございます。