巨大ツララ


12月からず〜っと寒い。
たしか、いつもなら5〜10日間に1日くらいは
気の緩むような、暖かい日があるのに・・・。
今年は、ヒリヒリするようなマイナス温度が続いている。
ず〜っと。
気まぐれに降り注ぐ暖かな日差しは、天然の雪下ろし係りで、
そんな日は「ドドドド〜ンッ!」という轟音と共に
分厚く積もった雪が屋根から滑り落ちる。
軒下にぶら下がっているツララも、雪と一緒に落ちるはずが・・
今年は、天然の雪下ろし係りが
いつまでたっても来てくれなかった。
毎日ちょっとづつ成長するツララ。
小刻みだが確実に身長を伸ばし、
とうとう地面に到達してしまった。
「わあ!ツララが見事な氷柱になっちゃった!」と
まるで出世魚みたいな変化に歓声をあげた。
すごい、すごい、と感心する三谷家。
巨大ツララは、煙突を支える鉄パイプに絡まる
見事な建造物のようだ。
ところが・・・
天然雪下ろし係りさんは、突然やって来て
あっという間に仕事をして行ってしまった・・・。
「ドドドドド〜!!バキッ!」という轟音に
「もしや!?」と思い駆けつけると
心配した通り、大きな雪塊と
そして3つに砕けた巨大ツララが横臥していた。
偶然とはいえ2週間近く、我が家の隣で凛とした姿を
披露してくれた巨大ツララ・・・。
「せめて、弔いを・・・」と空を仰ぎ見た。
すると、そこにはぶっ壊れた我が家の煙突が
「完敗です」と突っ立っていた。

煙突を壊されてしまい、悔しい思いもしたけれど、
敵ながら天晴れ!
ウヤウヤしく、弔ってあげた。
比較対照物として、ボールペンも置いてみた。
巨大ツララがいかに凄い奴だったかを
物語っている。